企業インタビュー#1 〜株式会社エヌテック〜

こんにちは。びんごデジタルラボ事務局です。

びんごデジタルラボ事務局では今年度より,備後圏域でデジタル化を進めている企業へのインタビューを実施し,その内容をびんごデジタルラボHPで公開する取り組みをはじめました。

企業インタビュー第1弾は,「Google Workspace(※1)」を最大限に活用して業務改善を進めている株式会社エヌテック様に,インタビューを実施しました。
今回インタビューに応じていただいたのは,棗田敏嗣(代表取締役社長)様と船岡勇太(経営企画室 兼 生産管理部長)様です。

※1:Google社が提供するクラウドベース型コラボレーションツール

企業 Profile
企業名 株式会社エヌテック
本社所在地 〒720-0004 広島県福山市御幸町中津原 1700
業務内容 各種金属部品製作
企業ホームページ http://www.ntech-co.com/
この記事でわかること
  1. デジタル技術(Google Workspace)を活用した製造業の業務改善
  2. 製造業におけるデジタル化の初手とは

Google Workspaceが巻き起こした情報共有革命

インタビューの様子。写真右が棗田社長

画像:インタビューの様子。写真右が棗田社長

ーどのような取り組みをされているのかをお聞かせください。

船岡様:数年以上前から,世の中はデジタル化が進み,企業も構造改革が必要だと繰り返し唱えられています。ご存知の通り弊社は金属加工をおこなう製造業です。
「製造業だからデジタル化は…」と傍観しているのではなく,製造業だからこそ何かしらの変化が必要だと常に考えていました。

何から始めたらいいかを悩み,自分で調べてみたり,専門家に相談したりして,情報連携・BCP対策など複数の課題解決が期待できる「Google Workspace」の導入を決意しました。

ーGoogle Workspaceを導入することでどのような変化がありましたか?

船岡様:「情報共有」の在り方が大きく変わりました。
Google Workspace導入前の情報共有は,メールや電話を主に活用しており,納期確認といった情報共有は個人の管理に依存していました。情報が個人に依存しているので,情報の抜け漏れや伝達ミスといったエラーが度々発生していました。

Google Workspace導入後は,これら情報共有の課題を一挙に解決することができました。Google Workspaceはクラウド型のツールなので,情報共有が簡単です。

今まで個人のPCやノート・頭の中にあった情報が,1つの整理された図書館のようにきちんと保管されている感じです。現実の図書館と違うのは,欲しいものをすぐにとってこれるところですね。

オンライン会議ツールの独自活用

ーGoogle Workspace1つで解決できるものですか?

船岡様:Google Workspaceという一つのサービスの中に,複数のアプリケーションが搭載されています。カレンダーやコミュニケーションツール,資料作成や保存とあらゆることが可能です。
特に活用しているソフトは「Google Meet(※2)」と「Google Drive(※3)」です。

※2:Google Workspaceのアプリケーションの1つでビデオ会議サービス
※3:Google Workspaceのアプリケーションの1つでインターネット上で資料や画像の保存が可能

ー他にも独自の活用があるとお聞きしているのですが‥?

船岡様:過去にびんごデジタルラボで紹介させて頂いたオンライン会議ツールの活用ですね(笑)
Google Workspaceのアプリの1つにオンライン会議ツールの「Google Meet」があります。オンライン会議ツールといえば,会議の中だけで使うといったイメージが固定概念としてあると思いますが,弊社では業務時間中ずっとGoogle Meetを起動しています。カメラは相模原の工場と福山の工場,執務室を常に接続しています。
こうしておくことでカメラの先の様子がすぐにわかるようになり,コミュニケーションが取りやすくなります。「営業に話しかけてもいいかな?」「相模原忙しくないかな?」といった遠慮や「今いいですか?」といった余分なコミュニケーションを省くことができます。

ーもともと「Google Workspace」には精通されていたのでしょうか?

船岡様:いいえ,「Google Workspace」がどのようなものかを全く知りませんでした。
基本操作や活用法は導入時に専門家に教えていただき,あとは「ググって」調べています(笑)

インタビューの様子。写真右が棗田社長

画像:Google Meetで相模原の様子を確認(写真右が船岡様)

大事なのはとにかくやってみようの精神

ーGoogle Workspace導入時に反対意見などはありましたか?

船岡様:もちろんありましたが,それ以上に使ってみたら便利ということで,今では逆に「もっと使い方を教えて欲しい」という声も上がっています。

ー新しくツールを導入するなどの変化には,最初は拒否反応が出るのですね。

棗田様:「今までアナログだったから,デジタル化にしても活用法が分からない」「そもそも自社に合うかわからない」と,やらない理由を探して逃げがちですが,結論「やってみないとわからない」と思っています。
まずやってみて,その後でどうするか考える。もし使い方が分からないといった課題があるのであれば,自分達で調べて解決法を探し出せばいい。と私は考えています。

もっと貪欲に改善を進めていきたい

船岡様:「Google Workspace」を導入したことで効率性は上がりましたが,まだまだGoogle Workspaceを活用できるとも思っています。

普段の業務を漠然とこなすだけでなく,やりづらさや難しさを感じたポイントを拾い上げる。新しい発想を増やすためにも,他業種での活用事例を知ることが大切だと感じています。

ー最後に読者の方へアドバイスをいただけますでしょうか。

棗田様:製造業は,特にアナログに慣れており,デジタルを活用をした働き方が難しい職業です。だからといって,何もしなくていいわけではありません。
できることから少しずつやってみる。「まずはやってみる」ことが大切です。弊社の場合は,それがたまたま「Google Workspace」であっただけです。

今後も弊社は挑戦を続けたいと思います。

ー本日は貴重なお話ありがとうございました。

棗田様・船岡様:ありがとうございました。

取材者:びんごデジタルラボ事務局
※本インタビューで登場した「Google Workspace」導入のご相談や事例紹介も,びんごICT相談所で可能です。
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